私が尊敬している先人に幕末の山岡鐡舟先生がいらっしゃいます。「剣・禅・書」を究められた方で、江戸の無血開城を成し遂げた方です。
勝海舟さんが山岡鐡舟さんついて、天地同根 万物一体を体現した男だと語ったそうです。
鐡舟先生は、剣道を修行することは「その真理の極致に悟入せんことを欲し」「天道の発源を究め」「万物太極を究むる」ことを目的とし、そこに精神的な悟りを求めたのである。
私も20代の頃、師匠の山口先生に陳式太極拳で強くなりたいと言っていました。
山口先生は、強さだけを武術に求めていたのでは、虚しいと言われました。強さを得たとしても、人はやがて年老いて死んでいく。生死問題について、人生をいかに生くべきかと問われたことを思い出します。
うわべだけの勝敗を争うのではなく、物事の根本を理解することが上達につながります。
打拳の道は終始敬という字の外ならない。敬を以て専心に志を通せば達成出来ない事はない。