道縁は無窮 追悼・王西安大師

 生前、王西安老師は、「私の尊敬する陳照丕老師はとても開放的な方で、私のような異姓の者にもこころよく教えてくれたので、私も師の意思を受け継ぎ、外国人に教えることは自分の任務だとおっしゃっていました。」

 太極道交会との縁は、師匠の山口博永先生が、1975年~79年迄足掛け5年間、台湾の武壇で修行後、1979年に中国大陸に渡り、陳小旺老師・王西安老師に学んだことから始まります。

 私も1982年から山口先生が毎年、訪中して課題を与えられてきた套路・用法等を学ぶようになりました、当初は武壇の潭腿・陳家三十二式、その後、陳小旺老師の新架、王西安老師の老架と学んでいきました。

 1990年代からは、私たちが直接訪中して王西安老師から学ぶことになりました、王西安老師は「山口は昔からの弟子であり、身内の様なものだから、山口の弟子は直接私が教える」と言ってくださり、毎年訪中するたびに、本当に熱心に指導してくれました。

 2019年の訪中が最後になりましたが、王西安老師の晩年に10年以上に渡り、毎年訪中して直接学べたことは、私にとって本当に色々な気づきを与えてくれました。

 最後の稽古の時、王西安老師が私の手を握って「日本に帰ってからも教えたことを絶対に忘れるな、三浦なら骨にまで気を通せる」とおっしゃってくれました。

 私の心の中には、王西安老師の教えは永遠に生き続けています、この道縁を次の世代に引き継いでいける様に、今後も努力精進していきたいと思います。

 

 


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