武州敬心道場三周年記念祝賀会

先日3月30日に武州敬心道場の三周年祝賀会を開催しました。師匠の山口博永先生、普元さん、青木さんをはじめ、多くの方々が参加して頂きました。

今回は、先月2月6日に喜寿の誕生日を迎えた山口先生のお祝いと同時に、同日に旅立たれた王西安大師の四十九日の法要を兼ねた懇親会でもありました。

まず始めに山口先生が王先生への献杯から始められ、和やかな雰囲気の中、道場に展示されている数々の王先生の写真を見ながら思い出話しに花を咲かせていました。

今回、山口道長からサプライズとして、山口先生が30代の頃に台湾の武壇で足掛け5年間修行して、劉雲樵大師から頂いた「精氣神」の書を武州敬心道場に寄贈して頂きました。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、劉 雲樵大師の紹介をしたいと思います。(1909~1991)近代の実戦的達人「神槍李書文」晩年の武術を受け継ぎ、台北を拠点として日本・欧米に広めた、八極門武術家。

書道にも優れ拳法・書道の一致論を説いた。山口道長が館山に本部道場が出来た際に、1988年 劉 雲樵大師から頂いたものです。

 

道縁は無窮 追悼・王西安大師

 生前、王西安老師は、「私の尊敬する陳照丕老師はとても開放的な方で、私のような異姓の者にもこころよく教えてくれたので、私も師の意思を受け継ぎ、外国人に教えることは自分の任務だとおっしゃっていました。」

 太極道交会との縁は、師匠の山口博永先生が、1975年~79年迄足掛け5年間、台湾の武壇で修行後、1979年に中国大陸に渡り、陳小旺老師・王西安老師に学んだことから始まります。

 私も1982年から山口先生が毎年、訪中して課題を与えられてきた套路・用法等を学ぶようになりました、当初は武壇の潭腿・陳家三十二式、その後、陳小旺老師の新架、王西安老師の老架と学んでいきました。

 1990年代からは、私たちが直接訪中して王西安老師から学ぶことになりました、王西安老師は「山口は昔からの弟子であり、身内の様なものだから、山口の弟子は直接私が教える」と言ってくださり、毎年訪中するたびに、本当に熱心に指導してくれました。

 2019年の訪中が最後になりましたが、王西安老師の晩年に10年以上に渡り、毎年訪中して直接学べたことは、私にとって本当に色々な気づきを与えてくれました。

 最後の稽古の時、王西安老師が私の手を握って「日本に帰ってからも教えたことを絶対に忘れるな、三浦なら骨にまで気を通せる」とおっしゃってくれました。

 私の心の中には、王西安老師の教えは永遠に生き続けています、この道縁を次の世代に引き継いでいける様に、今後も努力精進していきたいと思います。

 

 

武州敬心道場 稽古始め

新年あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願い致します。

1月3日より武州敬心道場で稽古を始めました。地元の瑞岩寺に参拝後、道場で内功、老架をじっくりと練りながら、汗を流しました。

道場で一人で練っていくと、王西安老師、山口博永老師の言われていた事が、身をもって気づくことがあります。今年も初心にかえり慢心することなく稽古していきたいと思います。

左、敬心道場顧問の大橋さん、真ん中が山口博永老師、右が三浦

速く行う時には、相手がいるという意念を強く持って稽古する。

「練拳万遍すれば神理自ら現れる」

ゆっくり行う時には、気を身体の抹消、指先までゆきわたらせることに留意する。

気を身体各部に導くことができなければ、拳法として使えることはできない。(王西安老師口伝)

 

太極道交会 武州敬心道場 (武術研究会)

武州敬心道場で月1回行われる武術研究会も今月で28回目を迎えることが出来ました。

各支部からも毎回10人前後の方が参加しています。用法の稽古も怪我のないように、それぞれのレベルに応じて指導しています。

套路だけの稽古でなく、用法を通じて陰陽の太極の理を学び、眼法・歩法、放松などを理解して、各支部で伝えてもらいたいと思います。

稽古後は、道場2階の懇親会場で、お互いに交流を通じて自他和合を目的に親睦を深めています。

太極道交会とはなんぞ

 この会を私なりに解釈するならば、趣味の段階の太極拳でもなく、武術だけの太極拳でもない。各自が太極拳を通じて自分を磨く(自分の人生を真剣に見つめる)大道無門の会だと思う。

 それゆえ、禅僧の山口道長自身も会が大きくなる以上に、各自が自分に向かって日々修行していくことを望んでいます。

 会が大きくなることは望ましいことですが、会員の人たちがグループ呆けしては何にもなりません。今の時世、みな集団をつくって、アタマ数でゆこうとする。

 組織を拡大して金が欲しいというのもグループ呆けなら、有名になりたいというのもグループ呆け、そんなグループ呆けをやめて、自分ぎりの自分(自分自身をよく観察する)ことがこの会の目的だと思う。

 だからこそ、王西安老師も晩年、毎年10年以上に渡り「山口の弟子は、直接私が教える」とおっしゃってくださったのだと思う。

「練拳万遍すれば神理自ら現れる」・・・初心貫徹

 

 

招法について

招法とは、推手で使われる実用的な技のことを指します。

中国の諺に「拳無絶紹、拳無空紹」という言葉があります。その意味は「拳法には誰にでも絶対に利く技(絶対招法)は無く、無用な動作も無い」ということです。

どんな技でも相手によって利かない場合もあるし、逆にレベルの低い技であっても、相手の状況によっては上手く利くこともある。

功夫のレベルが高ければ、いろいろな技を有効に使えるようになる。

「人人各居、一太極、但看用功不用功」

おのおの人はすべて太極に住しながらも生命の発露に鍛錬による成果の差が看取される

あれから40年

上の写真は、今から40年前に山口博永老師と出会い、当初私、三浦方圓はまだ21歳でした(老師の右)、足腰をしっかり練るために、太極拳ではなく、山口老師が台湾の武壇で学んできた単腿十二路を修錬していた時代の写真です。

前列左、齋藤自照(22歳)、前列右、大橋直太(22歳)

あれから40年の歳月が流れましたが、山口老師のもとに当時の三羽烏がそろい現在まで弛ます稽古出来ていることに感謝しています。

前列、大橋直太(武蔵府中支部、武州敬心道場顧問)、山口老師の右手、齋藤自照(川崎支部長)、左手は私、三浦方圓(武州敬心道場)

 

武州敬心道場1周年

令和4年4月2日、武州敬心道場開設一周年記念を開催しました。

日頃、私が稽古しにいっている山口先生の東京道交会と武州敬心道場に稽古にいらしているメンバーで、和やかな雰囲気で懇親会が執り行われました。

初代道場長の青木先生もお迎えして、各人がそれぞれ太極道交会との歴史、これからの抱負を語り合いました。

この武州敬心道場の場所と山口先生もご縁が深く、かつてご祖父が山口貯水池建設に携わっており、山口先生が武州敬心道場の近くにある曹洞宗の瑞岩寺に若いときにお骨を引き取りに来たと伺っております。

道場に来る際に、曹洞宗の瑞岩寺に立ち寄って参拝を行いました。

今後も武州敬心道場は、支部をこえて参加出来る道場として、稽古してまいりますのでご協力をお願い致します。

三浦 方圓

2021.12 餅つき(館山本部道場)

今年も太極道交会本部道場(館山)にて、恒例の餅つきを行いました。

コロナの感染拡大が懸念される時期なので、事務局を中心に若手メンバーを起用して少人数で開催しました。

餅つきを終えて、敬心道場の若手メンバーと山口道長と一緒に海をバックに記念写真を撮影しました。

山口先生にも景気付けに、餅をついてもらいました。

波の音を聞きながら、海を見ていると時間を忘れていつまでも見ていられます。風は結構ありましたが、日中は晴天に恵まれ、暖かったです。

王西安大師の本が中国で出版

王西安拳法研究会会長の閻さんより、中国で出版された2冊の王西安大師の本を送って頂きました。

写真の左の本は、「王西安伝」で崔春冬 著 山西出版481ページ

写真の右の本は、「太極淵源考」で王西安 著 236ページ

2冊のとも王西安老師のサインが日付と共に入っていました。

以前の 「太極的力量」は王西安老師の弟子達の紹介でしたが、今回出版された本は、陳氏太極拳の歴史「太極淵源孝」と王西安老師の自伝「王西安伝」です。

中国語で書かれていますが、興味ある方は取り寄せてみてください。